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診療と新薬 2023;60(4):217-227

レナリドミドカプセル5 mg「サワイ」の健康成人における生物学的同等性試験

1)久留米大学医学部附属病院,2)沢井製薬株式会社 開発部,3)昭和大学江東豊洲病院 腫瘍内科,4)国立大学法人山形大学医学部附属病院 第三内科

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):217-227

診療と新薬 2023;60(4):217-227

レナリドミドカプセル5 mg「サワイ」の健康成人における生物学的同等性試験

1)久留米大学医学部附属病院,2)沢井製薬株式会社 開発部,3)昭和大学江東豊洲病院 腫瘍内科,4)国立大学法人山形大学医学部附属病院 第三内科

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):217-227

ジェネリック医薬品のレナリドミドカプセル5 mg「サワイ」と先発医薬品であるレブラミドⓇカプセル5 mgとの生物学的同等性を検証するため,日本人健康成人男性を対象に2剤2期のクロスオーバー試験を行った。
治験薬投与後24時間までの血漿中レナリドミド濃度を測定し,有効成分の血漿中濃度-時間曲線下面積(AUCt)と最高血漿中濃度(Cmax)を指標として,両製剤のバイオアベイラビリティを比較した。その結果,両製剤のAUCtとCmaxの対数値の平均値の差の90%信頼区間は,「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」の基準であるlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内であった。
本治験において認められた有害事象は,すべて軽度で,回復,軽快および臨床的に問題ないことが確認され,被験者の安全性に問題はなかった。
以上の結果より,レナリドミドカプセル5 mg「サワイ」は,レブラミドⓇカプセル5 mgと生物学的に同等であり,治療学的に同等であることが推察される。

キーワード:レナリドミド,カプセル,ジェネリック医薬品,生物学的同等性試験,血漿中濃度,日本人健康成人男性

診療と新薬 2023;60(4):217-227

レナリドミドカプセル5 mg「サワイ」の健康成人における生物学的同等性試験

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診療と新薬 2023;60(4):229-235

FRC製剤を用いた新たな入院血糖管理の有用性:Basal-Bolus therapy(BBT)シンプル化

独立行政法人国立病院機構 兵庫中央病院 1)糖尿病内科,2)内科,3)治験管理室

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):229-235

診療と新薬 2023;60(4):229-235

FRC製剤を用いた新たな入院血糖管理の有用性:Basal-Bolus therapy(BBT)シンプル化

独立行政法人国立病院機構 兵庫中央病院 1)糖尿病内科,2)内科,3)治験管理室

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):229-235

Fixed-ratio combination(FRC)は基礎インスリンとGLP-1受容体作動薬を配合した注射薬であり,1剤で空腹時血糖と食後血糖を改善できる製剤である。これまで入院2型糖尿病患者の血糖管理において強化インスリン療法で糖毒性解除後,退院を見据えて基礎インスリンを残しながら注射回数を減らしていく治療が行われてきたが,基礎インスリンだけでは食後血糖改善が不十分であった。その基礎インスリンの代わりにFRCを用いることで食後血糖管理も可能となり,強化インスリン療法(Basal-Bolus therapy:BBT)からFRC 1 回注射のシンプルな治療で退院後のフォローにつなげることができるようになった。さらに最初から基礎インスリン部分にFRCを用い,FRCと追加インスリン3回打ちを併用する治療を行うと速やかな糖毒性解除,入院日数の減少が得られていた。
今回,FRC製剤としてソリクアⓇ配合注(以下,ソリクア)を用い,血糖コントロール目的で入院した2型糖尿病患者14例を,強化インスリン療法で糖毒性解除後,ソリクア± 経口血糖降下薬に切り替えていく群6例(以下,BBT→ソリクア群)と,ソリクア+追加インスリン3回で糖毒性解除後,ソリクア±経口血糖降下薬に注射回数を減らす群8例(以下,ソリクアBolus→ソリクア群)に振り分け,比較検討した。BBT→ソリクア群,ソリクアBolus→ソリクア群それぞれ,入院日数(20.3±2.5日vs 17.4±2.1日),最大インスリン用量到達日数(5.3±2.3日vs 2.8±2.1日),ソリクア1回打ちに要したタイトレーション日数(17.3±2.7日vs 12.1±1.6日)はソリクアBolus→ソリクア群で有意に短く,入院中最大インスリン用量(34.7±6.9単位vs 24.8±3.4単位),Basal量(12.3±2.3単位vs 8.3±1.3単位),Bolus量(22.3±5.0単位vs 16.5±3.0単位)はソリクアBolus→ソリクア群で有意に少なかった。また,退院時のソリクア用量(9.7± 0.8ドーズvs 9.8±1.7ドーズ),退院後のHbA1cの推移は同等であった。ソリクア+追加インスリン3回導入は入院2型糖尿病患者の血糖管理に有用であると考えられた。

Key words:入院血糖管理,2型糖尿病,強化インスリン療法,注射回数,入院日数,インスリン用量,ソリクアⓇ配合注,BBTシンプル化

診療と新薬 2023;60(4):229-235

FRC製剤を用いた新たな入院血糖管理の有用性:Basal-Bolus therapy(BBT)シンプル化

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診療と新薬 2023;60(4):237-240

患者アンケートに基づくオンライン服薬指導普及のために必要な要件の検討

1)日本調剤築地薬局,2)日本調剤株式会社教育情報部,3)日本調剤株式会社東京第二支店

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):237-240

Examination of Necessary Requirements for the Spread of Online Medication Guidance Based on Patient Questionnaires

1)Nihon Chouzai Tsukiji Pharmacy,2)Educational Training & Medical Information Department, Nihon Chouzai Co.,Ltd. ,3)Tokyo 2nd Branch, Nihon Chouzai Co., Ltd.

診療と新薬 2023;60(4):237-240

患者アンケートに基づくオンライン服薬指導普及のために必要な要件の検討

1)日本調剤築地薬局,2)日本調剤株式会社教育情報部,3)日本調剤株式会社東京第二支店

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):237-240

Examination of Necessary Requirements for the Spread of Online Medication Guidance Based on Patient Questionnaires

1)Nihon Chouzai Tsukiji Pharmacy,2)Educational Training & Medical Information Department, Nihon Chouzai Co.,Ltd. ,3)Tokyo 2nd Branch, Nihon Chouzai Co., Ltd.

背景:オンライン服薬指導とは,対面またはオンラインで受診後にスマートフォンまたはパソコンで薬局に予約し服薬指導を受けるサービスである。移動時間や待ち時間を削減できるほか交通費も不要となるため,患者にとってメリットは大きい。そこで今回,患者を対象にアンケートを実施し,オンライン服薬指導を普及させていくために必要な要件について検討した。
方法:2022年1~3月までの期間にオンライン服薬指導を実施した患者を対象とし,5~6月に薬局に来局した対象者に対してアンケートを行った。調査項目としては,患者背景,オンライン服薬指導の操作性,利点・欠点,等とした。オンライン服薬指導にはNiCOMS(Nihon Chouzai Online Medication System)を利用した。
結果:アンケート調査を回収できたのは103名(回収率53%)であった。性別は男性58名,女性45名であり,年齢は50代が32名,40代が21名,30代が20名と多かった。オンライン服薬指導を体験した印象は「良かった」「思ったより良かった」が71%で,操作性については,「使いやすかった」「まあまあ使いやすかった」が73%であった。オンライン服薬指導の良い点は,「自宅や外出先などで説明が受けられる」が66%,「移動時間を気にしなくてもよい」が50%であり,気になった点としては,「すぐに薬が手元に届かない」が24%で,「郵送料がかかる」が13%であったが,「気になるところはない」は36%と最も多かった。オンライン服薬指導の継続意向については,回答があった91名のうち57名(63%)が「はい」を選択していた。一方,「いいえ」を選択した患者34名に理由を聞いたところ,「すぐに薬が手元に届くわけではないところ」が47%,「郵送料がかかる点」が24%,「オンライン服薬指導のアプリの使いにくさ」が21%であった。
考察:今回,7割以上の患者がオンライン服薬指導を良いと感じていることから,潜在的利用者は多いと考えられる。ただ,来局患者の7割が「すべての処方箋に対してオンライン服薬指導ができるようになったことを知らなかった」と回答したことも問題と思われた。オンライン服薬指導のメリットとしては,時間や交通費等の削減,感染防止が挙げられたため,これらについてアピールをすることも効果的であることが示された。オンライン服薬指導のメリットは,オンライン診療と組み合わさったときに最も効果を発揮すると思われ,今後のさらなる普及に期待する。

Key words:オンライン服薬指導,NiCOMS,処方箋,薬局サービス,アンケート

診療と新薬 2023;60(4):237-240

患者アンケートに基づくオンライン服薬指導普及のために必要な要件の検討

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):237-240

Examination of Necessary Requirements for the Spread of Online Medication Guidance Based on Patient Questionnaires

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診療と新薬 2023;60(4):241-253

アリイン含有発酵ニンニク配合食品の摂取による,日常生活で疲労を自覚する健常者に対する生活の質(QOL)の向上効果および安全性の検証:ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験

1)医療法人花音会みうらクリニック,2)株式会社ワンネスサポート,3)富士産業株式会社

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):241-253

診療と新薬 2023;60(4):241-253

アリイン含有発酵ニンニク配合食品の摂取による,日常生活で疲労を自覚する健常者に対する生活の質(QOL)の向上効果および安全性の検証:ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験

1)医療法人花音会みうらクリニック,2)株式会社ワンネスサポート,3)富士産業株式会社

Shinryo to Shinyaku (Med Cons New-Remed)2023;60(4):241-253

目的:アリイン含有発酵ニンニク配合食品の摂取による生活の質(QOL)の向上効果および安全性について検証するため,8週間のランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施した。
方法:日常の疲労を自覚する健常男女60名をスクリーニング検査で選抜し,無作為にアリイン(L-アリイン)含有発酵ニンニク配合食品とプラセボ食品へ30名ずつ割り付けた。摂取前,摂取4週後,摂取8週後に日常のQOLに関するVASアンケート,OSA睡眠調査票,POMS2によって,生活の質(QOL)の向上効果を測定した。安全性については,血液検査および尿検査を実施するとともに摂取期間中に生じる有害事象を記録した。
結果:VASアンケートの疲労での「活動制限」,「身体的疲労感」,「疲れにより二度寝したかったか」の3項目について,アリイン含有発酵ニンニク配合食品は,プラセボ食品と比較して有意に改善が認められた。OSA睡眠調査票およびPOMS2については両群間に有意な差が認められた項目はなかった。また,安全性については血液検査,尿検査において臨床上問題となる症例は認められず,有害事象も試験食品に起因する事象は生じなかった。
結論:アリイン含有発酵ニンニク配合食品の摂取によって日常生活における抗疲労効果が示唆された。また,安全性についても問題ないことが示された。

Key words:アリイン,発酵ニンニク,ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験,疲労,VAS,QOL

診療と新薬 2023;60(4):241-253

アリイン含有発酵ニンニク配合食品の摂取による,日常生活で疲労を自覚する健常者に対する生活の質(QOL)の向上効果および安全性の検証:ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験

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